
パーティーマナー(中華料理編)
中華料理には、西洋料理に見られるような厳しいテーブルマナーはありませんが、中華料理にも守りたいマナーは存在します。中華料理では、親しい人たちが楽しく食事をすることを心掛けています。一緒に食べる人が楽しく食事ができるように気遣いをするのが、中華料理の「パーティーマナー」と言えます。中国では食卓を囲んで食事をすることをとても大切にしています。その理由としては、昔は男性が食事をし、後で女性が食事をしたり、普段の食事でも子供は近所の友達と食べたり、大人は仕事で忙しかったりとそれほど食卓を共にすることは多くないからです。そのため、お祝いの席や節目では家族が集まって一緒に食事をし、家族の絆を確認するために食卓を囲んで食事をします。家族の絆が強い中国の「パーティーマナー」についてご紹介したいと思います。
食事の流れ
前菜4種、メイン6〜8種、デザート(点心)2種が中華料理のフルコースで、円卓には8〜12人が座り食事を行います。メニューには、一皿何人前にあたるのかが書かれており、だいたいが小さいお皿で2〜3人前、中くらいのお皿で4〜5人前の量となります。あまり少人数で行っても食べきれなくなるので、大人数で行ったほうがたくさんの種類をバランス良く食べることができるのでおススメです。
席次について
中華料理での席次は、入り口から最も遠いところが上座になり、主賓が席に座ります。逆に入り口に最も近いところが下座になり、招待主が座ります。しかし景色が良い場所、北の方角も良いとされており、必ずしもこの限りではありません。西洋では招待主の側に主賓が座りますが、礼儀を重んじている表れでもあります。主賓から左回りに2番目・3番目と座ると食事のときに円卓が回しやすくなるなどの利点もあります。
円卓はお店で順番もなく回しては取り合いになってしまいますので、時計回りに回すのがマナーです。左側のすぐ側に取りたい料理がある場合も、この限りではありません。回すときは食器がぶつからないか、他の人が取っている最中ではないかを確認してから回すようにしましょう。円卓を使っているときは、席を立って料理を取るのはマナー違反になるため、必ず席に座って料理を取りましょう。主客の分を取ったあとに自分の分を取り、左に回します。親切に料理を取り分けてくれる人もいますが、主客以外は必要ありませんので注意しましょう。
取り皿の使用方法
中華料理は大皿に盛り、各自が取り分けます。日本では1枚のお皿にたくさんの料理をのせているのをよく見かけますが、味が混ざってしまいます。しかし、中華料理では取り皿が円卓の上にのせられていて、この取り皿は何枚使っても構いません。気の利いたお店ではすぐに気がついて新しい取り皿を持ってきてくれたりします。取り分けるときはれんげや箸は自分のものを直に使います。そして中華料理では、取り分けるときも食べるときも取り皿は一切手に持たないのがマナーとなります。
食事方法
全員が取り分けたら、最初の一口は全員一緒に食べ始めます。餃子や春巻きなどの食べにくいものは、一度食べやすい大きさに切り分けてから食べましょう。
■れんげ
麺類の場合、一度れんげにとってから麺を食べ、スープを飲むときはれんげを右手に持ち替えてから飲みます。れんげを使うことで、汁がはねにくくなるからです。またれんげにもきちんとした使い方があって、真横ではなく斜めに口にあてます。口に垂直にあたるのが良いです。れんげの柄のくぼみに人差し指を入れて、親指と中指でれんげを持ちましょう。
■中国茶
油を使った中華料理には、脂肪を分解してくれる中国茶は欠かせない存在と言えます。ウーロン茶やジャスミン茶などお好みのものを選んで、食後ではなく食事中にいただきましょう。中国茶は急須を使わず、湯飲み茶碗の中に茶葉が入っていることもあります。その場合は、湯のみ茶碗を左手で茶托ごと持ち、右手で蓋をずらして飲むと、口の中に茶葉が入るのを防ぐことができます。また、急須を使った中国茶は、蓋を少し右にずらすとおかわりのサインになります。さまざまなお茶がある中国だからこそのマナーと言えますね。
■乾杯
中国では、新しく食事が運ばれるごとに食べ物を洗い流すという意味があるため、お祝いの席でたくさんの乾杯があります。その都度、お酒がどんどんと注がれます。中国の結婚式では花婿が泥酔しないように、代わりに飲む人が付き添っているほどです。飲めない人は事前にそのことを伝えておけば、失礼にあたらずに済みます。
マナー違反に当たらない行為
テーブルクロスやナプキンは汚しても良いことになっています。これは、食事がおいしかったという意味でイタリア料理でも認められているマナーのひとつです。日本人にはなじみがないことですが、テーブルクロスで口を拭くこともあります。これは少しびっくりですね。日本料理では器を重ねると傷がつくのでタブーとされていますが、中華料理では皿の上に茶碗をのせても問題ありません。それは茶碗の中に骨を吐き出すためのマナーとなっています。